◆ 怒り! 戸惑い! 不安!

印刷会社に勤務するSさんは11月、いきなり大幅な賃金削減とボーナス不支給を通知された。 業績不振を理由にした一方的な通知にSさんは怒り、とまどい、生活に大きな不安をかかえている。 Sさんは、数年前に残業代未払い問題でユニオンに相談。会社は全額を支払い、Sさんは退職した。

もシフト制(4パターン)となった。それでも、繁忙時の仕事量は変わっていない。A印刷が、 請負単価を引き下げた分、逆に仕事量が増加し、労働時間が増えるという現象もうまれた。A印刷は毎月億単位の赤字
その後2年間、大手C印刷に派遣で勤務。仕事内容は画像処理という職人分野で、派遣と言っても、今 だと主張し、Sさんが社員となっている委託
会社Bも別部門での人員整理を進めている。
日問題となっている「派遣」ではなく本来の専門職派遣だった。
しかし、専門職派遣とはいえ賃金は低く、雇用も不安定なため、正社員での雇用を求め、 一昨年1月より、現在の会社に勤務することになった。
そんな中、「残業が減った」「業績不振」と
の理由で、11月から給料が約20%引き下
げられ、毎年12月に支給されていた一時金
も全額カットされた。年俸の契約期間は1月
から12月となっており、契約期間内での金
額変更は当然納得できるものではない。減額
理由についても会社の一方的な主張であり、
その責任を労働者に転嫁することは、経営者
の無能ぶりを露呈させている。



◆ 子どもは高校受験 どうしよう?!

◆  正社員でも「委託」は 調整弁なの?

現在の雇用形態は少し複雑になっている。
A印刷の正社員を希望したものの「中途採用は入れ
ない」という社長の方針で断念。救済?策として委
託(下請け)会社B社の正社員となりA印刷で勤務
している。仕事内容は、会社の中枢部分で、A印刷


の社員とまったく同じか、それ以上をこなしている。給料は年俸制で年俸の約25分の1を年末一時金、 残りの約25分の24を12等分した金額が、毎月の給料となっている。契約の中で、残業時間については明確になっておらず、多い月では150時間を超えることもあった。

残業代が、どの程度委託会社に支払われているかもわからない。A印刷でタイムカードを打刻、 勤務時間報告書を委託会社Bに提出している。

かつては、残業代の未払いで会社と争っ
たSさんだが、今回は諦観せざるを得ない
状況に追い込まれている。不況の波は、当
然のことながら印刷業界をも直撃しており、
会社と争って辞めることになると、再就職
は大変困難な状況だ。

直接雇用ではなく、委託会社が介在して
いることも、会社側の責任を曖昧にしている。

会社の業績不振のツケは、すべて労働者に
押しつけるだけで利潤は配分されない。こん
なふざけた資本家だけに優しい社会は、なん
としても変える必要がある。労働者にあるの
は、あきらめだけで、希望が持てない国に未
来はない。

Sさんの子どもは中学3年生。将来の職業
に希望があり、これからお金がかかる時期だ。
家のローンもある。Sさんは今、切り詰めよ
うがない生活の中で、家庭内の「事業仕分け
」に頭を抱えている。

(文責:編集部)


◆ 年俸契約途中のダウンは あり?

今年の夏過ぎから、A印刷は業績不振を理由に、残業時間の短縮を通知、勤務時間